ホワイト企業だと確信して入社したガス会社を辞めた理由

「ガス会社はエネルギー業界だし一生安泰だろう」
「どんな仕事でもやりがいはあるはずだから安定企業を選ぼう」

このように考えて、僕は倍率100倍の難関を越えて都市ガス会社に入社しました。
事業の安定性と十分な収入が魅力的に感じ6年間半勤勤めましたが、いくつもの葛藤を感じ退職をすることになりました。

ガス会社は、「現状を改善せず同じ事をし続けることが好き」「上司が言うことは絶対正しいと思う」といった方には向いているかと思いますが、「新しい事を学びながらスキルアップしたい」、「正しいと思う事は上司とも意見を交わしたい」といった専門性を高めながら成長していきたいと考えている方には不向きであると感じました。

本記事では、僕がガス会社を退職した理由を紹介します。

僕がガス会社を退職する理由

僕がガス会社を辞めた理由は5点ほどあります。

1.スキルが身につかない

ガス会社では他社と比較してスキルが身につきません。
会社に所属してからずっと、スキルを高めていくことに関心がありました。

仕事は自分や家族の生活がかかっているので、常に他社でも通用するスキルが必要だと感じていたのです。

入社後は、幸いにも経理部という「経理」のスキルを高められる部署に配属されたため、仕事に精一杯取り組むことでスキルを高めようとしていました。
しかし配属から4年ほどが経っても、任される仕事の内容のレベルは一向に上がりません。

・毎日2時間の領収書や請求書の押印
・毎日2時間の上司報告用のワード作成
・毎日5時間のエクセルへの入力

上記のような内容の仕事を、入社以来やってきました。
周りを巻き込める範囲で、できるだけITツールを用いて効率化を試みましたが、「現状を変えることにかなり抵抗がある」人がほとんどのため、スキルが身につかず、非効率的な仕事を定年まで続くことが容易に想定できました。

一方で世間一般の経理の仕事内容も同様かというとそうではありません。

・紙やハンコは極力使わずワークフローによる電子決裁
・グループ会社の決算全てを1人で担当
・英語を使った会計処理

など、ガス会社に所属し続けても到底担えないようなハイレベルな内容の仕事がたくさんありました。

そこで、このまま経理部に一生居続けてもスキルは身につかないと考え、世の中でもっとも需要のあるITエンジニアに注目し、社内でシステム部門への移動を希望しました。

2.異動が制御不可能

総合職の宿命ですが、社内異動が自分の裁量では制御できません。
せっかく天職に出会えたとしても、どのタイミングで、どの部署に異動になるか一切分かりません。

自分の人生がかかっている仕事にも関わらず、キャリアプランなど考慮されずに会社の都合によって異動させられてしまいますので、かなり大きなリスクを負っています。

僕は幸い経理からの異動希望が叶いシステム部へ移動しました。
社内システムの設計など、専門性が高くチャレンジングな仕事内容が多かったため、かなり楽しく過ごしていました。

しかしそんな矢先、システムに詳しい頼れる先輩が社内都合により突如営業部署へ異動となってしまったのです。
その先輩からすると、せっかく高めたシステムの専門性を微塵も活かせないような部署であり、かなり残念そうでした。

僕はその先輩の異動により、「自分で制御できない社内都合の異動」がかなり大きなリスクであると認識するようになりました。

3.社内手続きに時間がかかる

ガス会社は、お客様に安全にガスを届けること = ミスをしないこと が一番重要視されていることもあり、現状を変えることにかなり抵抗を持つ社員が多くいます。

彼らにとっては「今までのやり方が最良」であり、「上司の言うことがベスト」なのです。

そのため、社内手続きは上司が今まで馴染んできた方法がとられることが多く、

・紙とハンコベースでの決裁
・意味をなさない会議の出席

など、若手にはどうしようもない無駄な作業や時間が多く発生していました。
これらの文化を変えようとなると、それこそ何十年単位でかかることであり、自分の人生をかけるには無価値と考えました。

4.労働組合が面倒

ガス会社含む大手企業には労働組合が存在しますが、僕の場合強制的に入組させられた労働組合が苦痛でした。

・賃金の発生しない業務時間後に召集され、全従業員のたった数百円ほどの月給をあげる(ベースアップ)ために何時間も討論する
・現状の社員が減給になることを過度に嫌い、どんなに不出来な社員でも給料が上がり続けるような仕組みを維持する

といった、合理主義や資本主義とは真逆の取り組みをしなければいけないことが多く、強くストレスを感じたのです。

5.増え続ける業務負荷

ここ最近は、ガス会社でも新しい業務が激増していました。

ガス業界は他の業界と同じく、人口減少をもろに受けます。

今までの経営のやり方では、売上は人口に比例して減って行くしかありません。

そこで、ガス業界ではガス以外の事業を育てる風土がここ最近で急激に強まっています。
会社にとっては良いことですが、業務も急激に増えています。

例えば、電気の販売などがここ最近の注力事業でした。
しかし、ガスに加えて電気の販売も増えるとなると、「営業」や「営業事務」、僕が所属していた「経理部」などは軒並み労働時間が増えてしまいます。

しかし先ほども申し上げた通り、「スキルが身につかない」仕事が増えるだけなので、時間を切り売りしていることに他なりません。

残業が増え、有休休暇の取得もまともにできず、ワークライフバランスがとても悪い状況でしたし、同世代の若手を見るとおおかた同じような状況でした。

悲壮感が蔓延していました。

補足:ガス会社で良かったこと

ここまで悪い事ばかり書いていますが、実際のところ現職にはそこまで大きな不満はありませんでした。
以下には、ガス会社に入社して良かった点を書きます。

ガス事業の安定性がかなり高い

ガス事業は法に守られているゆえ、ほぼ確実に「利益」が出る仕組みになっています。
(総括原価方式とって、かかった費用が上がればその分ガス料金に上乗せして良い仕組みです。)

「会社が赤字になってリストラされる」や「給与の未払いが発生する」といった重大なリスクは、今後もほぼ100%発生しないだろうと思われますので、(多少傾くことはあるにせよ)会社の安定性について心配することはありませんでした。

待遇(収入や福利厚生)が良い

ガス業界で5番目くらいの規模の会社でしたが、それでも十分収入は良いと感じていました。おかげさまで結婚関連行事の支出を終えた上で、29歳で1000万円程度の貯金ができています。

残業代次第ですが、ざっくりとした年収は下記のような感じです。

30歳:500〜600万円
40歳:700〜800万円
50歳:900〜1100万円

年功序列が色濃く残っているため、30歳以降同内で差はつくもののほぼ横ばいで昇進します。

1ヶ月に30時間以上残業する社員がかなり少ないことを考えると、なかなかの収入です。

また、寮や社宅といった住居面、育児休暇や介護休暇といった休暇面など福利厚生も抜群に良かったように感じます。

穏やかな人が多い

ガス会社には人柄が穏やかな人がかなり多いです。
会議などをしていても攻撃的な人はいず、発言すると、皆「うんうん」と頷くような雰囲気があります。
(逆に、意思が強い人はあまりいません笑)

中途入社の社員はいず、入社して定年まで40年間勤めることが普通の会社のため、「社員は家族」のような文化であるため、自ずと社員同士仲が良くなるのです。

そのため、僕の場合は人間関係で悩むことはほぼありませんでした。(しかし、ウマの合わない上司にあたった場合はひたすら耐えるしかありません)

僕がガス会社を辞める理由まとめ

僕がガス会社を辞めた理由をまとめると、

・スキルが身につかない

・異動が制御不可能

・社内手続きに時間がかかる

・労働組合が面倒

・増え続ける業務負荷

が主でした。

これらを解決する最適な職種として「WEBエンジニア」を選び、転職を決意することとしました。

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