僕の記事のPVの大半をしめるガス主任技術者の勉強方法に関する記事。
せっかくの読書様をつなぎとめるべく、2014年に受験した際に作成した、過去問の解答例を載せることにします。
僕はこの自作の解答例を完璧に暗記し、論述の試験を回答した2問とも完璧に回答することができました。
今回は、法令編です。
法令は短時間で満点が狙えるので、必ず試験2週間前くらいから仕上げた方が良いです。
なお、2017年に施行された改正ガス事業法は反映されていないため、変更箇所は注意していただければと思います。
念のため、参照するのは自己責任でお願いします。
ガス主任技術者論述対策〜法令のポイント〜
考え方
論述の法令分野はかなり限られています。全てのパターンを暗記してください。
確実に、満点が取れます。
保証します。
パターンは以下の通り。
- ガス主任技術者制度
- ガス事業法における保安管理体制
- 保安規定
- 消費機器の使用に伴う事故防止
過去問を見ていただければわかりますが、全てこのパターンで成り立っています。
つまり、満点は目の前です。
字数制限
論述1問につき、1枚の原稿用紙です。
1枚の原稿用紙は、800~1000字程度の大きさなので、ご自身の回答を800~1000字程度にまとめられるように準備しておきましょう。
H25法令
【問題】
1ガス事業法における保安確保のための基本的な考え方、及び2その目的達成のための重要な柱の一つである「ガス主任技術者制度」について、それぞれ分けて簡潔に述べよ。
【解答例】
1.ガス事業法における保安確保のための基本的な考え
上記は、国の関与を最小限にとどめ、ガス事業者の自己責任を原則とする、ガス事業者による「自主保安体制」であり、保安体制の整備に関する「保安規程」の策定と保安の監督をさせる「ガス主任技術者制度」によって確立されている。
・一般ガス事業者(以下「ガス事業者」。)は「保安規程」を定め、経済産業大臣(以下「大臣」。)に届出ること。変更したときは、変更事項を届け出ること。
・保安規程には、ガス事業者が自己責任で実施するガス工作物の工事・維持・運用に係る安全確保のための具体的な職務内容を定めること。
・ガス事業者及びその従事者は、保安規程を守ること。
・ガス事業者は、ガス主任技術者を選任し、保安の監督をさせること。
・ガス工作物の工事・維持・運用に従事する者は、ガス主任技術者が保安のためにする指示に従うこと。
2.「ガス主任技術者制度」について
・ガス事業者は、主任技術者免状の交付を受けている者、かつ省令で規定している実務を受けている者から、ガス主任技術者を選任し、ガス工作物の工事・維持及・運用に関する保安の監督をさせること。
・選任、解任の際は、大臣に届け出ること。
(・大臣による免状返納命令と、ガス主任技術者の解任命令がある。)
・免状は甲種、乙種、丙種にわかれており、年1回実施される試験に合格し、申請することで交付される。
・保安の監督をすることができる範囲の概要
甲種免状:すべてのガス工作物の工事・維持・運用
乙種免状:①最高使用圧力が中低圧のガス工作物②液化石油ガス用貯槽、移動式ガス発生設備③特定ガス工作物およびそれに係るものの工事・維持・運用
丙種免状:特定ガス工作物およびそれに係るものの工事・維持・運用
・甲種免状保有者を高圧の事業場で選任する場合には、実務経験が1年以上必要となる。
・ガス主任技術者は誠実にその職務を行うこと。
・ガス工作物の工事・維持・運用に従事する者は、ガス主任技術者が保安のためにする指示に従うこと。
H24法令
【問題】
1ガス事業法における自主保安の基本的な考え方、及び2「消費機器の使用に伴う事故防止」を目的にガス事業者に 課されている義務について、それぞれ簡潔に述べよ。
【解答例】
1.ガス事業法(以下「法」。)における自主保安の基本的な考え方
(1)自主保安体制の確立:国の関与を最小限にとどめ、ガス事業者の自己責任を原則とする体制であり、保安体制の整備に関する「保安規程」の策定や保安の監督をさせる「ガス主任技術者」の選任によって確立する。
(2)ガス事業者の自己責任による安全の確保
特に重要なガス工作物に対して、ガス工作物の設置又は変更の事前届出、工事計画及び工事計画の変更の事前届出、使用前自主検査、登録ガス工作物検査機関が行う使用前検査、定期自主検査等を行うことである。また、供給するガスの成分を検査し、人体・物件に損害・危害を与得る事の無いようにする。
(3)技術基準適合維持:一般ガス事業者は、ガス工作物を技術上の基準に適合するように維持する。
(4)ガス用品の安全確保:届出事業者は、届出に係るガス用品に対して自主検査を行い、災害の発生のおそれが多いと認められるガス用品 については、国内登録ガス検査機関による検査を受ける。
2.「消費機器の使用に伴う事故の防止」を目的にガス事業者に課されている義務
(1)周知義務:消費機器を使用する者に対し、ガスの使用に伴う危険の発生の防止に関し必要な事項を周知させること。
(2)調査義務:消費機器が技術基準に適合しているかどうかを40ヶ月に1回以上調査する事。
(3)不適合時:遅滞なく、その技術上の基準に適合するためにとるべき措置・その措置をとらなかった場合に生ずべき結果を、その所有者又は占有者に通知する。
(4)ガス事業者は、その供給するガスによる災害が発生又はそのおそれがある場合において、ガスの使用者からその事実を通知され、これに対する措置をとることを求められたときは、すみやかにその措置を取ること。自らその事実を知ったときも、同様。
(5)ガス事業者は、帳簿を備え、調査及び通知に関する業務に関し所定の事項を記載し調査が次に実施されるまでの間保存しなければならない。
H23法令
【問題】
ガス事業法における保安管理体制の基本的な考え方、及びこれに基づいて同法がガス事業者に課している義務について、それぞれ簡潔に述べよ。
【解答例】
1.ガス事業における保安管理体制の基本的な考え方:上記は、国の関与を最小限にとどめ、ガス事業者の自己責任を原則とする「自主保安体制」を主としており、保安体制の整備に関する「保安規程」の策定と保安の監督者に関する「ガス主任技術者」の選任により保安を確保する事である。
2.ガス事業法かがガス事業者に課している義務
(1)ガス工作物の技術基準への適合義務
(2)ガスの成分の検査義務:1供給するガスの成分の内、人体・物件に損害・危害を与える可能性がある成分の量について省令で定める基準未満かどうかを検査し、1年間保存する。 2 基準:(1m3あたり硫黄全量➡0.5g硫化水素➡0.02gアンモニア➡0.2g)
(3)保安規程の作成(変更)届出・遵守義務:1事業者は、保安確保のため、保安規程を定め、事業の開始前に、経済産業大臣(以下「大臣」。)に届け出す。 2 変更したときは、変更事項を大臣に届け出す。 3事業者及とその従業員は、保安規程を守ること。
(4)ガス主任技術者の選任(解任)届出・保安監督義務:1事業者は、ガス主任技術者免状の交付を受けている者で、かつ省令規定の実務を受けている者から、ガス主任技術者を選任し、ガス工作物の工事・維持・運用に関する保安の監督をさせること。 2選任・解任したときは、遅滞なく、その旨を大臣に届け出す。 3ガス主任技術者は、誠実にその職務を行うこと。4 ガス工作物の工事・維持・運用に従事する者は、ガス主任技術者が保安のためにする指示に従うこと。
(5)使用前検査:1ガス事業者は、工事計画の届出をして設置・変更の工事をするガス工作物で省令規定のものについて自主検査を行う。記録を作成し、その記録を行った日から5年間保存する。2 その結果について登録ガス工作物検査機関の検査を受け、これに合格後でなければ、使用してはならない。
(6)定期自主検査:1ガス事業者は、一般ガス事業用に供するガス工作物で省令で定めるもの(高圧のガス発生設備、精製設備、ガスホルダー、熱交換器、導管、整圧器等)について、定期自主検査を行い、その検査記録を作成し、5年間保存するものとする。2ガス工作物の種類、運転時間等に応じ、告示に定める時期ごとに行うものとする。 3 検査方法:a開放・分解等の損傷発生状況を確認する方法。b試運転等の作動状況を確認する方法。
H22法令
【問題】
ガス事業法において、「保安規定」及び「ガス主任技術者」に関する規定を設けている目的とその内容について、それぞれ述べよ。
【解答例】
1.ガス事業法において「保安規程」と「ガス主任技術者」に関する規定を定めている目的
ガス事業者におけるガス工作物の工事・維持及・運用に関する自主的な保安体制の確保のため。
2.
①「保安規程」の内容
(1)保安規程の作成・届出:ガス事業者は、保安を確保するため、保安規程を定め、事業の開始前に、経済産業大臣(以下「大臣」。)に届け出ること。
(2)保安規程を変更したときは、変更した事項を大臣に届け出ること。
(3)大臣は、保安確保のために、ガス事業者に対し、保安規程の変更を命ずることができる。
(4)ガス事業者及び従事者は、保安規程を守ること。
(5)保安規程に定めるべき事項(主な事項)
1業務を管理する者の職務及び組織 2ガス主任技術者の代行者 3保安教育
4保安のための巡視・点検及・検査 5 ガス工作物の運転・操作
6 導管の工事方法 7 導管工事現場の保安監督体制 8 他工事に伴う導管の管理
9 災害等の非常時の措置 10 保安規定違反者の措置 11保安に関する記録
②「ガス主任技術者制度」について
・ガス事業者は、主任技術者免状の交付を受けている者、かつ省令で規定している実務を受けている者から、ガス主任技術者を選任し、ガス工作物の工事・維持及・運用に関する保安の監督をさせること。
・選任、解任の際は、大臣に届け出ること。
(・大臣による免状返納命令と、ガス主任技術者の解任命令がある。)
・免状は甲種、乙種、丙種にわかれており、年1回実施される試験に合格し、申請することで交付される。
・保安の監督をすることができる範囲の概要
甲種免状:すべてのガス工作物の工事・維持・運用
乙種免状:①最高使用圧力が中低圧のガス工作物②液化石油ガス用貯槽、移動式ガス発生設備③特定ガス工作物およびそれに係るものの工事・維持・運用
丙種免状:特定ガス工作物およびそれに係るものの工事・維持・運用
・甲種免状保有者を高圧の事業場で選任する場合には、実務経験が1年以上必要となる。
・ガス主任技術者は誠実にその職務を行うこと。
・ガス工作物の工事・維持・運用に従事する者は、ガス主任技術者が保安のためにする指示に従うこと。
まとめ
ガス主任技術者の午後試験、法令分野の過去問の自作回答集を掲載しました。
過去問の傾向から、かなりパターン化できることがお分かりでしょうか?
午後試験の法令分野は、少しの勉強で得点しやすくコストパフォーマンスがかなり高いの、で必ず満点狙いましょう。
それでは!!